江釣子古墳群

岩手県北上市にある江釣子古墳群に行ってきました。 ▲猫谷地14号墳 続縄文文化の北東北が7世紀ころに農耕を始め、南から古墳を造る文化を受け入れたことによって生まれた末期古墳。ひと目見て感じるのは、倭国の(南東北以南の)古墳に比べて明らかに小さく…

小櫃川中流の前方後円墳と久留里

今回は房総半島の真ん中あたり、小櫃おびつ川中流域の前方後円墳です。というわけでJR久留里線の小櫃駅で下車。この小櫃駅や隣の俵田駅の近くには白山神社古墳、浅間神社古墳、飯籠塚いごづか古墳という三つの前方後円墳があります。今回行くのはそのうち駅…

有年、古墳がたくさんあるところ

山陽新幹線の相生駅から鈍行に乗り換えて一駅、有年うね駅で下車。周辺には弥生時代から古墳時代にかけての遺跡が多い、というわけで駅前の観光案内所でレンタサイクルを借りて古墳巡りに出かけます。 ▲駅前の観光案内所で借りたママチャリ ところでこの自転…

向こうが見える古墳

休日のぶらぶら。西日本まで来ました。 ▲見野古墳群の眺め 東姫路で自転車を借りて20分ほど走ったところにあるこちらは見野古墳群。山の麓の斜面にいくつもの古墳が並んでいた。過去形なのは、今やほとんど墳丘が残っていないことによる。でもそれはそれで現…

伊那谷の古墳

今回は伊那谷です。長野県南部にある南北に長い谷。 ▲地理院地図による、伊那谷の写真 伊那谷は古墳時代中頃の5世紀に飯田市付近でなんかいきなり前方後円墳がたくさん造られるようになり、にわかにおもしろい感じになります。当時の最先端産業である馬の飼…

能登半島の真ん中あたり

今回の行き先マップ。能登半島の南半分くらいです。地図の真ん中に明確に断層があり、帯状の低地が半島を貫いている。ここが古墳時代には畿内と越後方面をつなぐ交通路として機能していたらしいという、そのことだけでも興味が湧いてきませんか。湧いてきま…

手賀沼と水神山古墳

手賀沼。現代に残った香取海の欠片です。古代の巨大な水域・香取海については以下の霞ヶ浦河川事務所のウェブサイトの説明などをどうぞ。 www.ktr.mlit.go.jp 手賀沼に接する台地にある水神山古墳に行ってみた。今もきれいに前方後円形が残っていて、はっき…

桜土手古墳公園

▲桜土手古墳群29号墳と28号墳 こちらは秦野にある桜土手古墳公園。群集墳が6基保存されています。つまり小さな円墳がポコポコと並んでいて、きれいな公園に整備はされているけれど特に劇的な様相を見せているわけではない。ただし個人的にはこの28号墳&29号…

八戸、末期古墳

八戸に行ってきました。行く前はもっと田舎だと思っていたのだけれど、思いのほか都市です。さすが県内第2の市です。丘に登ると向かいの丘にも家がいっぱい並んでるのが見える。 ▲グレットタワーみなとから見る八戸 どうでもいいかもしれないけれど、八戸に…

ヨルさんのピアス

このところスパイファミリーのアニメを見ている。おもしろいです。職場の若手がよく話題にしていて、どうも流行っているらしいというので見始めたのだけれど、やはり流行るものは流行るだけの面白さがあります。鬼滅の刃と同じくです。 ▲TVアニメ「SPY✕FAMIL…

沖縄で貝殻を買う

寒波が来るというので寒さを避けて沖縄へ行ってきました。いや、実際のところ避けきれなかったのですが。というのも、沖縄でも1月末は普通に北風が寒い。寒さのレベルが本土とは段違いに低いのではあるけれど、風を防げる上着がないと肌寒いと感じる程度では…

気になるあの絵

新年最初のトーハク詣で。正月2日から開館しているということで正月休みの暇つぶしに行ってみたら、同じような考えの人がたくさんいて常設展が特別展並みに混雑していた。本館と東洋館のロッカーが完全に埋まっていたのは初めて見た気がする。 ▲金銅製眉庇付…

古墳前バス停

湖西線の比叡山坂本駅から江若バスに乗り、5分ほど。たどりついたのは…… ▲比叡山坂本駅前のバス乗り場 ▲バスの車内にて。次は古墳前。 ▲古墳前バス停で下車。 古墳前バス停。ちなみにこの道の名前は古墳通というらしい。 きっとすごく大きな古墳とか、考古学…

酒のうまい土地

はあ。酒がうまい。うまいですなあ。ハッハッハ。 信州亀齢というお酒です。ほのかにいい香りがして、さらっとして、そして甘露であり、旨い水でもある。良いです。 どうしたのかというと、新幹線で長野県は上田に行って買ってきました。とはいえ酒を買うた…

水玉模様の壺

青梅へ行った。暇な三連休なので一日くらい外出しようと思い、郷土博物館でやっている古墳時代の遺跡の展覧会を見に行ったのである。霞台遺跡。古墳時代前期の集落の跡。結構大きい遺跡のようだけれど、青梅市内でその時期の古墳はいまのところ見つかってい…

木曽馬、松本平

木曽馬を見に行った。なぜ木曽馬かというと、頭が大きくて足が短い中型馬という特徴が古墳時代の馬に似ているらしく(1)、また日本在来種だから現に古墳時代馬の血をいくらかでも引いている可能性は高く、実際に見たら古墳時代的雰囲気を感じられるだろうとい…

会津の古墳

浅草から東武伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道・JR磐越西線を乗り継いで会津若松・喜多方までを往復できる「ゆったり会津 東武フリーパス」という切符があります。鉄道に興味がない人からすると謎ルートかもしれない。普通は新幹線で郡山乗り…

青塚古墳と壺と

▲青塚古墳。南東側から。 数年前にたどり着けなかった青塚古墳についにたどり着いた。地上で見ても地図で見ても美しき前方後円墳。愛知県下2番目の大きさにしてきれいに復元整備もされているのでじつに見栄えがします。 ▲地理院地図(陰影起伏図)による青塚…

壁画と冠

年2回の虎塚古墳の壁画公開にいつか行こうと思っていた。のだけど、どういうわけかそのタイミングで仕事や用事にぶつかることが多くて、そうして行けないでいるうちに感染症が流行りだして公開中止になったり色々あって余計に行けなくなってしまっていた。こ…

清水の古墳

静岡方面へ行く。 新緑の季節だから山を見たかったが、関東平野には山が無いので関東平野を出る必要がある。とはいえあまり遠出をしたいわけでもなく、関東の周縁くらいがちょうど良い。どうせなら行ったことのない古墳を見ることができればなお良い。 そこ…

カルデラの底

ここは阿蘇。カルデラの底。 ▲大観峰より中央火口丘群とカルデラを見る。 阿蘇カルデラの景色はまことに良いです。中央火口丘群だけでも他ではそうめったに見られない火山の連なりであるのだけれど、その周囲はだだっ広い平地であり(それによって中央火口丘…

埴輪馬のたてがみ

世間ではウマが流行っているので馬について考えてみる。これは何年か前に東博のミュージアムショップで買った埴輪馬。おそらく東博所蔵の熊谷市出土埴輪がモデルになっていて、もともと埴輪馬の中でもプロポーションの整った個体(と思う)がさらに少し丸っ…

あたりのようす

古墳てのはなにしろ、千何百年か前の先史時代に造られたデカくて見た目ピカピカで幾何学的な形状の構造物であるという、その点が圧倒的なのです。しかもそれが現代に復元されて住宅地の真ん中にあったりすると威容にウヒョーて思ったりする。いつだか神戸の…

盛るか掘るか

「狛江は古墳がたくさんあるようなのでまたあらためて来ようと思います。」と書いてから3年が経ち、ようやく重い腰を上げて狛江古墳群のあたりを歩いてみたりしている。都内の住宅地ということで一帯は開発されて残りの良い古墳はほとんどないけれど、いくつ…

楽寿園の満水

少し前のことになりますが、三島の楽寿園の池が満水になったと聞いて行ってみた。数年前に初めて行ったときは水が無くて岩だらけの池の底がむき出しになって、綺麗な庭とは言いがたかった(正直なところシケた庭だと思った)が、満水になると見違えて生き生…

傾斜量図地形見物

少し前に、研究者が国土地理院の傾斜量図を使って未知の古墳を発見したというニュースがあった。 www.kobe-np.co.jp 傾斜量図、さっそく使ってみたらこれはおもしろいですね。国土地理院がそんなおもしろツールを公開してるって知らなかった。何がおもしろい…

猛暑と蚊と稲荷塚古墳

▲奥の森が稲荷塚古墳のある公園 暑い。東京近辺について言えば、相変わらず新型ウイルスの感染者が増え続けているけれど、それ以外は普通です。梅雨は遅くとも常識の範囲内で明けて、猛暑とはいえ近年よくある感じの夏になった。ベランダには猛暑を避けて野…

コロちゃん

新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出て、外出自粛になり、10日ほどが経ちました、今。なんか適当に旅に出て古墳を眺めたりしたいのだがそういうわけにもいかず、暇つぶしに本をいっぱい読もうと思って、使わなかった旅費をハードカバーにも躊躇…

パチンコ屋の前、寺の前

▲駐車場内にある寺の前古墳群2号墳(さんごうじ塚古墳)。 石和温泉駅北口から国道を渡ったところにあるパチンコ屋の敷地内に古墳の墳丘の一部が残っています。名前は寺の前古墳群。この手の遊戯施設はあまり文化財保護とかしなさそうなイメージ(先入観)だ…

湯村温泉の古墳

山のほう(内陸)へ行きたいのと、温泉に行きたいのと、すごく遠出するほどの元気はないけど少しは遠出したいのが重なって、甲府の湯村温泉に行った。それだけなら普通の温泉旅行なのだけれど、この温泉街には古墳があるので、そのことを書いておこうと思っ…